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バイタルリアクトセラピー沖縄出張
- higashioomiya-hongou
- 2017年3月29日
- 読了時間: 6分
今回は初の試みをしました。
沖縄で出張治療をするということ。
土曜日の夜に沖縄入りし、日曜日一日かけて数人の患者さんを治療することが出来た。
沖縄の地で重病と戦っている患者さんがいる。痛みの緩和だけでも何とかならないものか。当然沖縄でバイタルリアクトセラピーを行なっている所があればその先生に紹介をしたのだが、残念ながらまだ沖縄の地にバイタルリアクトセラピーを受けられる所はまだない。
ならば自分達が行くしかない。
ある1人のバイタルリアクトセラピーの先生の
「沖縄で困っている患者さんがいる、一緒に行ってみない?」
その一言に胸が動かされて今回は3人で沖縄の地にバイタルリアクト機材を持ち運び、出張治療をすることになった。
このような経験はまだない自分にとってはどんな展開になる一日なのか、不安とワクワクが交差する前日の夜を過ごした。
当日1日目の患者さんの自宅を訪れた時に、ワクワクなどという甘い雰囲気は吹き飛んだ。本当に生と死が隣り合わせの空間に自分が身を置いていたのがわかった。
その方は42歳という若さでありながら余命宣告を病院より告げられていた。多臓器不全によるものだそうだ。昨年の11月で宣告通りなら既に亡くなっているはすが、3ヶ月過ぎた今も必死で生きようとしていた。
多臓器不全により、腹水が溜まり、お腹がぽっこりと膨らんでいる、目に力はなく、ベットで横たわった状態での最初の対面だった。
会話にも力はなく問診中も何度もこちらも聞き返してしまう場面があった。
検査により足、パテラ、膝の屈曲や、肩の挙上、体の傾き、斜角筋などに異常が起こっている様子だった。
バイタルリアクトセラピーの場合はまずは神経への刺激というものを大事にする。
神経に刺激を与える→脳に正しい刺激がいく→脳から反射(反応)が起こるというものだ。
筋肉をもみほくじたり、関節を無理やり動かしたりなどということは一切しない。
今回治療した部位は
右の三叉神経、右目、左耳、右頰骨のみである。時間でしたらわずか3分程度であったと思う。
わずかな刺激でも正常な良い刺激が体に入ると、良い反射反応が返ってくる。
治療後は膝の屈曲もかなり曲がるようになり、体の傾き、斜角筋の緊張もとれていた。
そして、治療後の歩行にかなりの改善が見られた。治療前右足を引きづるように歩いていた姿は、治療後にはなくなっていた。体も起き上がってきた。
本日は午前中の治療の後に、夕方もう一度治療をする予定だった。その時どのような変化をしているのか楽しみだった。
2人目の患者さんは家族3人の治療を行った。
特にあるじであるご主人の症状が今回のメインであった。
10年前に大腸ガンを患い、その後肺への転移が見つかり、今は治療方法はないと医者から告げられ、緩和ケアをされているという。
全身の痛み、特に左下肢のしびれ、感覚の麻痺が強く、歩行は杖や介助がないと厳しい状況であった。
今回も治療は三叉神経、目だけの非常にソフトな治療だけを行った。
しかし治療後は検査は大きく変化した。
うつ伏せ完全に左下肢足だけが開ききってしまっていた姿はキレイに左右の足が揃ってきた。治療前は痛みのため出来なかった、バンザイや腕を組むなどの動きも大分改善をした。何より立ち姿が大きく変化した。
治療前は完全に前かがみで歩いていた姿が治療後は背筋がピンと伸びてきたのだ。
これには隣にいた奥さんもびっくりしておられた。
当然治療によってがん細胞が死滅するなんてことはない。でもまずは人間として自然な姿に戻してあげることで、体を治そうとしようもする力は今までより強くなるのではないか。姿勢が変われば、呼吸も大きくなる。内臓も動き始める。体の中で色々な循環が起こり始めるのではないか。キレイな空気が体に入り始め、体の毒素も外へ出やすくなっていくはずだ。
このような刺激を繰り返し与えてあげることで少しずつ抵抗力や免疫力もついていくのではないかと思う。
治療後はご家族の方から、是非沖縄でこの治療をする院を作って欲しいと要望を受けた。
本当に有り難かった。

2軒目のお宅を離れ、3件目は平仲ボクシングジムを訪れた。
何と以前はレスリング女子日本選手権4連覇を果たし、現在は総合格闘家としてRizinへも参戦している山本美憂選手への施術を行う機会を得ることが出来た。
一流のアスリートの方だけあって、筋肉の柔軟性やバランスなどは流石と思ってしまうお体だった。症状として右肩の動きの悪さを特に感じておられた。
治療ももう少しやりたいという思いもあったが、まずは初回ということもあり、体のバランス、関節の動きをより一層改善させてあげることで治療を終えた。何よりこの治療の理論、仕組みを出来るだけ伝えたかった。
この治療はアスリートの方にとっても非常に効果が期待できる。本当にアスリートの方に治療の効果や仕組みを理解してもらい、継続的に治療すれば、パフォーマンスの向上は必ずあるはずだ。
美憂選手も今後もケアをしてもらいたいとのお声をかけて頂き、また沖縄の地へ来ることを約束して治療を終えた。
一流の選手を治療する機会といのはななかなか無いので本当に貴重な体験であった。
山本選手本当にありがとうございました。

夕方になり、今日の最後の治療は、最初に訪れたあの方のお宅へもう一度訪れた。
家に入るならビックリさせられた。
何とかベットで横たわっていた午前のすがたとは違い、座ってのお出迎えであった。そして、何より朝より格段に顔つきが変わっていた。目に力がある、顔つきも鋭くなった。
とても生命力にみなぎるような姿であった。
その姿を見ただけで、午前中よりも多少改善があったのではないかと思った。
話を聞くと本人もうれしそうに答えて下さった。
「以前は手を床について、腕の力を使ってではないと起き上がれなかったのが、今は腕の支えなしで立ちあがれます!そして歩くのも以前は足を引きずって歩いていたのが、今は足が上がるんです!」
本当にこの言葉を聞いた時に沖縄へ来て本当に良かったと心から思った。
治療家としてこの言葉がどんなに心へ響くものか。
2回目の治療でさらに膝の可動域は上がり、歩行も大分スラスラ歩けるようになった。
そしてお腹も膨らみも午前よりも引いている事に自分達も驚かさせれた。おへそも午前中は左によってしまっていたが、いまはしっかりと中心に来ている。
治療後、ご家族、ご本人からも感謝の言葉を頂いた。

遠く沖縄の地へ、本人の何とかならないかという思いに突き動かされてやって来た訳だが、本当にこちらが色々な経験をさせて頂いた。
そして改めてこのバイタルリアセラピーという治療の可能性を感じる事が出来た。
このようなレベルの患者さんは自分の院にはなかなか来られない、しかし、このような患者さんのレベルの方にも出来ることは十分にある!!
そう感じさせて頂くことが出来た。
本当に治療家の路を志して良かった。
本当にこの治療法に出会えて良かった。
そう思わされてしまう1日だった。
今後今日診させて頂いた患者さん達がどう人生を歩んでいくのか、楽しみになった。
また明日から自院でも、より研ぎ澄まされた、良い治療を目指して初心に帰った気持ちで頑張ろうと思う。